ネット証券会社の多くは、口座開設の手続きを行う際に年齢制限を設けています。ほとんどの会社では口座を開設できる条件として20歳以上と決められています。ところが一部のネット証券会社では、条件付きで未成年者でも口座を開設して現物取引ができる場合があります。
口座を開設する際に年齢制限が設定されていないネット証券会社は、マネックス証券・ライブスター証券・SBI証券・松井證券の4社です。松井證券のみ親権者が口座を開設していることが求められます。16歳以上であれば未成年者でも口座を開設することができる証券会社は「安藤証券」です。いずれも口座開設時に親権者の同意が必要で、現物取引のみ可能です。未成年者の場合、信用取引や先物取引はできません。未成年者でも口座を開設することができるネット証券会社では、ジュニアNISAを利用することができます。
未成年者の投資家に人気が高いのがマネックス証券で、日本全国に数百人もの小学生投資家が居るほどです。最近はより多くの個人投資家に株式を保有してもらうために、最低購入単位を低くする傾向があります。このため小学生でもお年玉やお小遣いを貯金すれば、ネット取引で株式投資に参加することができます。
未成年者が証券会社に口座を開設する場合には本人確認書類の他に、必ず親権者の同意が必要です。このため、インターネット上の手続きだけで未成年者の証券口座を開設することはできません。必ず紙ベースの書面を郵送する必要があります。マネックス証券であれば、「未成年者に係る法定代理人届出書」を作成して郵送します。
未成年者であっても口座開設時に本人確認書類が必要となります。一般的に未成年者の本人確認書類にはバイクの運転免許証やパスポート、公立学校の学生証、健康保険証などがあり、銀行の口座開設時にはこれらの書類が利用できます。ところが証券口座を開設する場合には親権者との続柄を証明する書類が必要があるので、本人のみを証明する書類だけでは不十分です。親権者との続柄を証明するためには、銀行口座を開設する際に利用可能な本人確認書類に加えて、母子手帳の写しを提出することができます。手数料が必要ですが、市役所で住民票の写しを交付してもらうことも可能です。
未成年者がネット証券口座を利用する場合には信用取引・先物取引・FXが利用できませんが、現物の株取引やゴールド積立、外国株、新規公開株などの取り引きも可能です。