資産運用

ネット証券は、株取引を行う上で欠かすことのできない存在です。自宅にいながらにして、速やかな売買を可能とし、世界中の人々が参加しています。ときには莫大な利益を得ることがあり、普通のサラリーマンでは考えられない収入を得る人も少なくありません。ここで落とし穴となるのが、確定申告の存在です。インターネット上ですべての取引が完結するため、中にはゲーム感覚で参加している人も大勢います。しかし、利益が出た以上、きちんと税金を納めることは国民の義務に他なりません。稀に、こっそり取引しているから露見しないだろうと考えている人もいますが、これは大きな間違いです。すべてのデータは記録されており、脱税は簡単に発覚し、結果、追徴課税を命じられる人が増えています。それでは、せっかく稼いだ利益も無駄になってしまうので、しっかりと申告することが必要です。

ネット証券で得た利益も、自営業者の売上などと同じく、3月の指定日までに確定申告することが求められます。問題は、必要な書類を集め、適切に記入できるかどうかです。多くの人は税金の関する知識に乏しく、いざその時期になって慌てる人も跡を絶ちません。国税局のホームページでは、インターネット上で書類を作成できるコーナーがありますから、利用するのも手です。それでも、まるっきり分からないといった場合には、あらかじめ、ネット証券の口座を見直すことで対処できます。

ネット証券の口座を開く際には、一般と特定口座を選ぶことが可能です。このうち、確定申告の手続きをスムーズにしてくれるのが、特定口座になります。その理由は、証券会社側が書類を用意してくれることです。一般ならば、準備から記入まで、一切を自力で行わなければなりません。国債などを購入するのでない限り、こちらを選ぶメリットは少ないので、基本的には特定口座を選ぶべきです。さらに、こちらにも源泉徴収のありなしという、2つのプランがあります。源泉徴収ありの特定口座を選択すれば、一切を証券会社が実施してくれますので、確定申告そのものが不要です。また、国民健康保険料の上昇や、扶養から外れることを防ぐというメリットがあります。一方、利益が20万円に満たない場合には、税金を払いすぎてしまうというデメリットがあり、注意が必要です。あくまで少額の取引で済ませたいというのであれば、源泉徴収なしの特定口座のほうがお得といえます。ネット証券は口座の種類にも気を配り、確定申告に備えていきましょう。