ストキャスティクスの活用法

株価の値動きを判断するにはチャートだけでなく、トレンド系やオシレーター系のテクニカル指標を何種類か用いるのが一般的です。

特にボックス相場の時などは、ストキャスティクスやRSIなどのオシレータ―系の指標を使って、株式市場における銘柄の買われ過ぎや売られ過ぎを判断することが多いです。

ストキャスティクスは推測統計学と訳すこともでき、過去の安値や高値と比較して、直近の終値がどのように位置付けられるかを数値化にしたものです。

具体的には%K、%D、%SDという3つの数値で成り立っています。

ネット証券のチャートソフトやスマートフォン用のアプリでは、標準装備されていることが多く、慣れれば売買サインを手軽に見出すことができます。

まず%Kですが、これはある期間内に動いた最高値と最安値の差を100として、直近の終値がその何%にあたるかを示しています。次に%Dは、ある期間における%Kの平均値です。

さらに%SDは、ある期間内の%Dの平均値を示しています。

ここで%Kは、0から100まで動き、最新の株価が最高値に近い数値の場合、%Kは100に近づきます。

最新の株価が最高値の場合は、%Kは100です。

従って、株価が上昇トレンドなら%Kは100を上限に上昇し、反対に下降トレンドなら%Kは0に向かって下がります。

また%Kの平均値である%Dも、0から100の間で数値が変化します。

ただし平均値なので、%Kより数値の変化は少し遅れます。

%SDも0から100の間で数値が変化し、そして%Dよりも遅い動きをします。

このストキャスティクスを使った判断法として、%Kを単独で使う手法があります。

オシレータ系の代表的な指標であるRSIと同様、100に近い数値になったら買われ過ぎと判断し、0に近くなったら売られ過ぎと判断し、その逆方向に株価が動くことを推測します。

すなわち、80%以上の高水準エリアに%Kが入ったら売りシグナル、20%以下の低水準エリアに入ったら買いシグナルと見なし、逆張りで売買を行います。

また高水準エリアと低水準エリアの基準としては、80%と20%ではなく、75%と25%を使用する人もいます。

場合によっては70%と30%で判断することもあります。

ただしストキャスティクスの売買シグナルだけで、株の売買を決めるのはリスクがあります。

そのため判断の精度を上げるためには、他のテクニカル指標も併用することが望ましいです。

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