ネット証券はインターネット上での株取引やFX取引に特化しているといった特徴を持っているので、個人で株の売買や為替取引を頻繁に繰り返したいといった方に利用が推奨されています。わざわざ証券会社や銀行の店舗まで足を運ばずとも、自宅でパソコンやスマートフォンから取引を完了させることが可能だからです。
個人投資家としてネット証券で株や為替の取引を行う際に覚えておきたい知識として挙げられるのが、現物取引と信用取引との違いです。現物取引とは株や外貨を実際に保有している資産の範囲で実際に買い実際に売るといった方法のことを指し、信用取引は保有資産を上回る金額での取引であっても証券会社からの信用によって行えるようになっています。保有資産以上の金額で取引が出来ることをレバレッジをかけると言い、ハイレバレッジでの取引を実施することで現物取引の何倍もの利益を得ることも不可能ではありません。
信用取引のもうひとつのメリットが、たとえ現在所有していない株であっても売りに出せるといった点だと言えます。たとえば企業が不祥事などを起こし値下がりが見込める株を見つけた場合、信用取引でその株に対して売り注文を出し株価が下がったところを買い戻せば利益を出せるといった方式がとれるのです。この信用売りに関してもハイレバレッジでの取引がネット証券会社によっては許可されていますので、間違いなく値下がりするという確信を持っている株式銘柄を利用して短期間で資産を大幅に増やせるものとイメージしておいてください。
ただこのレバレッジにはデメリットもあり、予想と逆方向に株価や通貨価格が移行してしまった場合には、現物取引より損益が大きくなってしまいます。現物取引の場合たとえ持っている株が値下がりしても再度価格が上昇するまで保有を続けることが可能ですが、信用取引の場合ネット証券会社側の判断で損切りに近いカットが行われてしまいます。つまり投資家の意志に関係なく損益が発生してしまう可能性があるのです。ハイレバレッジでの信用取引で売り買いしている株や外貨は、デイトレードの要領で利益が発生した段階で、できるだけ早く現金化してしまうのが賢い取引方法だと言えるでしょう。
持っている預貯金の金額の何倍もの倍率で金融取引をするには、ネット証券会社側の信用調査をクリアするといった事前準備が必要です。収入がない方や極端に保有資産が少ない方は、掛けられる倍率も低くなるものと認識しておいてください。