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株式投資には短期での売買を繰り返して小さな利食いを重ねる方法と、基本的に売却はせず、高配当株を長期保有して利益を積み重ねる方法の2種類があります。取引には手数料がかかりますので、手数料が安いネット証券を利用することは、短期での売買を繰り返す取引手法に適しています。ネット証券のホームページには多機能のチャートを表示させる機能もあり、取引の便利なツールになるでしょう。
売買の判断をするには分析を行う必要がありますが、移動平均乖離率はいわゆるテクニカル分析を行う際の判断材料になります。非常に重要な指標で、移動平均乖離率だけで利益を出せると豪語するトレーダーも少なからず存在します。特に逆張りを基本戦略とする際には必ず考慮に入れておきたいものです。

移動平均乖離率は、現在の株価が移動平均と比較してどれだけ差があるかというもので、その差はパーセンテージやシグマで表されます。日々の株価を追いかけるように移動平均は形成されますので、短期的な売られ過ぎや買われ過ぎを知ることができます。乖離率が大きいほど売買のアクションを起こすべきタイミングではありますが、企業の不祥事や赤字決算で株価が急落して移動平均乖離率が作られていることもありますので、マイナス乖離だけを見て購入をすると、まさに落ちるナイフに手を出すことになります。これはテクニカル分析では解決できない問題ではありますが…。

移動平均は平均を算出する期間を自由に設定できますので、12カ月平均や24カ月平均を利用すれば、長期的に見て現在の株価が高いのか安いのかを知る手掛かりになります。こちらも個々の企業のファンダメンタルを知る必要はありますが、少なくとも高騰しているタイミングでの購入を避けることはできるでしょう。悪いタイミングさえつかまなければ、長期的には高い確率で利益を出せるはずです。
具体的な戦略としては、乖離率が極端なマイナスの状態から立ち直ってきた時が購入のポイントとなります。いわゆる「ダマシ」の可能性もありますが、トレンドの転換が多くなるタイミングと考えられています。おそらく他の指標でも買いのシグナルが出ていることでしょう。当然、極端なプラスの状態から移動平均に近づいているときは売却のタイミングとなります。

移動平均乖離率は利用価値の高い指標ですが、テクニカル指標は組み合わせて利用する方が賢明です。あくまでも冷静さを失わずに取引を行いたいものですね。