FX

投資には株式投資を始め、FX、不動産、仮想通貨、オプションなど非常に対象が多く、それぞれにメリットやデメリットがあります。

その中でもFXは必要資金が少なくてすむので、初心者の投資家にとっては一番始めやすい投資ではないかと思います。

しかし一方で「FXで失敗して自己破産した」などの怖い話も聞きます。

FXでは、損失が大きくなれば「強制ロスカット」という問答無用の取引終了システムがあります。

自分の購入した通貨の価値がどんどん下落して、ある基準を超えるとその損失を抱えたまま強制的に決済されてしまうのです。

私はFXのそうした恐ろしい話を聞いて、投資は絶対にやらないと思っていました。

しかし、よく調べてみると、正しい手法を見つけることができれば何も恐れることはないと考え直し、FXを始めてみることにしました。

そこで投資初心者の方に、FXの基本的な仕組みを解説するとともに、私が取り組んでいるFXのリスク回避の方法についてお伝えしたいと思います。



FXの基本的な仕組み

FXとは外国為替証拠金取引(foreign exchange)の略で、異なる通貨の売買をすることで、差益を狙う取引のことです。

私たち日本人が使っている円を始め、ドル、ユーロ、ポンドなど、世界各国で使われている通貨には値動きがあり、その変動する値動きを分析しながら購入や売却を繰り返して、売買益を目指す投資になります。

投資をしたことがない初心者にとって、数学や経済学が分からないと投資は難しいのではないかと不安に思う人もいるかもしれません。

実際、私も数字に強いわけでも経済が得意なわけでもなく、どちらかといえば文系の人間でした。

しかしFXにはそれほど難しい知識は必要なく、しかも少額から取引が出来るので、初心者にとって始めやすい投資といえます。

もちろん欲張ると大きな損失を出すこともあるので、リスク面についてもよく知っておく必要があります。

今回はFXの基本的な稼ぎ方や手法から始まり、初心者の人がFXで安全に取引をする方法について解説していきます。

・異なる通貨の売買取引 

冒頭で説明したように、FXは異なる通貨同士の売買取引によって利益を狙う投資になります。

この取引が成立するためには、通貨の価値が刻一刻と変動する「変動相場制」という制度が前提にあります。

変動相場制とは、例えば国の景気や金利の状況、あるいは戦争状態や要人の発言などによって通貨の価値が上下するシステムです。

そのためFXは、世界情勢を知ることによって通貨の価値を読むことも必要になってきます。

このように聞くと途端に難しそうに聞こえますが、基本的にFXをやっている個人投資家のほとんどは、直近の値動きのパターンから先の値動きを分析しています。

世界の情勢に変動が生じることにより、通貨と通貨の交換比率に変化が生じ、為替取引が出来るようになるのです。
この「通貨と通貨の交換比率」のことを「為替レート」と呼びます。

・為替レートとは

為替レートを具体的に円とドルで例えてみましょう。

仮にいま「1ドル=100円」だとしたら、日本円で1ドルを買うのに100円必要になります。

逆にアメリカ人が日本円を買うためには、1ドルで100円分買うことができます。

そして為替レートが変動して、「1ドル=120円」になったとしたら、日本円で1ドルを買うのに今までより20円多く支払う必要が出てきます。

ドルに対して円の価値が安くなったので、これは「円安」になります。

反対に「1ドル80円」になったとしたら、1ドル買うのに今までよりも20円安くなったので、円の価値がそれだけ高くなったので「円高」になります。

こうした為替レートの変動を利用して、たとえば「1ドル80円」の時にドルを買って、「1ドル120」の時にドルを売ることで、40円の利益を得ることができます。

もちろん予測に反して為替が動くこともあり、「1ドル80円」でドルを購入したものの、ドルの価値がさらに下がり「1ドル70円」となれば10円の損失になります。

通貨の価値が予測に反して外れた場合、価値が回復するまで待つことも大事ですが、回復の見込みがないと判断して、損失が少ないうちに決済する必要もあります。

恐ろしいのは、「いずれ回復するだろう」と思いながら決済せずに保有し続け、いつまでたってもずるずると下落を続け、損失ばかりが大きくなることです。
こうなると、いずれロスカットという最悪の結末を迎えることになります。

FXにおいては損切りができるかできないで、相場で生き残れるかどうかが試されます。

実際にプロのFXトレーダーでも、損失が一切ない人というのはいません。

相場を100パーセント予測することは不可能なので、損失はあるものだという前提で取り組むのが大事です。

損失がある前提で取引しつつ、いかに軽傷で済ませて利益を最大化できるかというのが、FXにおける力量となります。

このように為替レートの動きを分析しながら利益や損失を出しつつ、最終的にプラス収支を目指すのがFX取引です。



FXの特徴 株・不動産と比較

FXが投資としてどんなメリットがあるのか、株式投資と不動産投資の二つと比べながら見ていきましょう。

・株式投資との違い

投資と聞いた時に最初に思い浮かべるのは株式投資ではないでしょうか。
まだ投資に詳しくなかった頃の私にとっては、「投資=株」というイメージがありました。

まず株式投資とFXでは、取引に必要な最低金額と、取引できる時間帯の二つにおいて、FXの方が有利といえます。

株の場合は、各企業の株券を購入して長期保有したり、株価が上昇した時に売却して利益を得たりします。

その点はFXと変わらないですが、一番の違いは必要資金です。

株券は発行している企業によって価格が異なりますが、安いものでも一万円程度、高いものだと百万円するものまであります。

そのため株式投資をするには、最低でも十万円前後の資金を投入しなければなりません。

一方FXはというと、一万円からでも取引ができます。

あまり大きな資金を投入したくないというのであれば、FXがおすすめです。

FXには「レバレッジ」というシステムがあり、少額の資金で何倍もの金額の取引ができるようになり、基本的には証拠金の25倍まで可能です。

ただし最初はなるべくレバレッジを少なくして、小さく取引するように気をつけましょう。

25倍という膨大な倍率で取引すれば、利益も大きくなる分損失も同じくらい大きくなり、かなり痛い目を見ることになります。

何度か取引をしてみて、慣れてきたら少しずつレバレッジを高くして、徐々に利益を増やしていくのが良いでしょう。

また、株式投資での取引時間は9時~11時半、12時半~15時と限られているのに対して、FXは24時間取引可能です。

普通に日中働いている人であれば、株式投資の取引時間は仕事中のため操作ができません。

それに対してFXは仕事が遅く終わっても取引ができるので、かなり融通が効きます。

こうした理由から、初心者が始めるにあたってはFXの方が始めやすいといえます。

・不動産投資との違い

続いて不動産投資との違いについて見ていきましょう。

不動産投資も実はFXと同じようにレバレッジを利かせることができ、少額の頭金だけ用意できれば、金融機関から融資をもらうことができます。

何千万円もする物件を購入するのは、ほとんどの人は不可能でしょう。

そこで金融機関からお金を借りて購入することになるのですが、不動産投資の場合は購入すると家賃収入が入ってくるので、その収入からローンの返済に充てることができます。

株やFXをしたいからという理由で、金融機関がお金を貸してくれることはありません。

不動産投資の強みはこうしたレバレッジを利かせられることと、家賃収入によってローンを返済できるということにあります。

ただし不動産投資の場合は売買に非常に長い手間と時間を要するということです。

通常物件を購入するとなると、まずは購入者の年収や信用情報などが調べられ、ローンを返済する能力があるかどうかが審査されます。

無事審査が通れば、今度は不動産業者の方や金融機関の方などと直接会い、物件の説明や保険の説明、ローン返済計画の説明などを一通り聞いて、何枚もある契約書に署名・捺印します。
こうした手続きを2~3ヵ月近くかけて、やっと物件を購入することができます。

これは売却する時も同様ですが、売却の場合は買い手が見つからなければ進まないため、更に時間がかかる場合があります。

仮にまとまった資金が欲しいと思って物件を手放したいと思っても、3ヵ月や半年近く待って、面倒な手続きをしなければいけません。

不動産投資は扱うものが大きい分、取引そのものが非常に大がかりになってしまいます。

この点FXは時間をかけずに取引ができます。

FXには、取引の時間によって下記の3つの種類があります。

  • スキャルピング:数秒から数分
  • デイトレード:一日
  • スイングトレード:数日から数週間

実際は何か月、あるいは年単位で行う取引もありますが、もはやそれは機関投資家などになってきます。

個人が行うFX取引では、主に上記3つの種類に分かれます。

いずれにしても、不動産投資における売買と比べて、取引に要する時間も手間もほとんどかからないことが大きな利点といえます。

もちろん通貨の売買に際して、いちいち面倒な書類手続きはありませんし、口座を開設するのに金融機関や証券会社に出向く必要もありません。

スキャルピング、デイトレード、スイングトレードは、人の好みによって得意不得意が分かれるので、どれがいいというものはありません。

おそらく投資初心者であれば、チャートと呼ばれる為替の値動きを現す波が気になってしまうので、自然とスキャルピングになりやすいのではないでしょうか。

やはり通貨ペアを購入してから時間を置くことには誰しも最初は不安を感じるもので、個人投資家の多くはスキャルピングないしデイトレードになると思います。

時間や手間が少なく取引できることがFXのメリットといえます。



FXでのリスク管理

FXに対して怖いイメージを持っている人は多いと思います。

予測が外れて損失が膨らんでしまうのは誰しも避けたいことです。

もっともFXに限らず、株でも不動産でも失敗することは十分にあり、投資全般に対して抵抗を感じる人は多いでしょう。

そこで私も実践しているリスク管理について説明します。

・デモトレードで練習する

FXでは仮想の資産を使ったデモトレードが体験できます。

デモトレードといってもチャートは実際の値動きを反映しているので、よりリアルな感覚でトレード体験ができます。

今ではわざわざFX専用の口座を作らなくても、スマホアプリでもデモトレードをしながらFXが勉強できるサービスがありますので、無料で手軽にFXに触れることができます。

私も最初の頃は、ネットや本でFXについて勉強した後は、デモトレードを使って手法の分析をしていました。

ゲーム感覚でFXが理解できますし、自分の予測がどの程度のものかを試すには非常に便利です。

しかしデモトレードに対しては賛否両論があります。

否定的な意見としては、デモトレードで取引する場合と実際のトレードをする場合では、精神状態が全く異なるので意味がないというものです。

確かに実際に自分のお金を使っているわけではないので、損失が出ても何の心配もありません。

そのためデモトレードに慣れてしまうと、実際のトレードの時にメンタル面で大きなギャップが生じてしまうため、「デモでは成功していたのに本番では上手く出来ない」ということもあります。

また、チャートは常に一回きりの動きしかないため、いくらデモで分析しても意味がないという意見もあります。

しかし本当にそうでしょうか。

・デモトレードは波形を分析するためのシミュレーション

実際にFXで成功している人というのは、過去のチャートから一定のパターンを読んで取引します。

そうでなければ、トレードはただのギャンブルになってしまいます。

確かに相場において全く同じチャートが現れることはあり得ませんが、似たパターンの波形というのはいくらでも現れます。

そうした波形をデモトレードで体験して、この時はどう取引すればいいか、あるいはどうやったら失敗したかという分析をするのです。

野球の練習でも、いきなりバッターボックスに立って打てと言われても、初心者にとってはかなり難しいでしょう。

まずは素振りをしたり、バッティングセンターで機械を相手に練習することで、本番でも打率が上がります。

それと同じです。

決してデモトレードだから意味がないということはなく、大切なシミュレーションとして経験することをおすすめします。

大切なポイントは、**デモトレードは仮想の資金で行うので、「稼ぐ」ことを目的にしない**ことです。

あくまで「波形を分析する」ためのツールとして利用しましょう。

分析が正しければ自ずと資産が増えて、「結果的に稼げている」という状態が望ましいです。

またデモトレードで取引したら、その都度記録を取っておきましょう。

どんなチャートで、どういうタイミングで買い・売りを入れて、どこで決済したのか。

必要であればそのチャート画面を写真に撮るなりノートに簡略的に書くなりして、かなり具体的に分析をした方がいいです。

面倒な作業に思われるかもしれませんが、こうした地道な研究によって、だんだんと感覚的に勝ちパターンが分かるようになってきます。

逆にこうした分析なしに、素人感覚のまま「ここまで下がったなら、これからは上がるだろう」といった予想でトレードすると、かなり痛い目をみます。

同じ感覚でも、分析に裏打ちされた感覚と素人の感覚では天と地ほどの差があります。

・資金を入金してエアトレードしてみる

デモトレードだと自分のお金を賭けていないので、いくらデモで成功しても意味がなく、むしろデモに慣れてしまうのは逆効果ということは確かにあります。

とは言っても、デモトレードをしない方がリアルトレードで勝ちやすくなるというわけでもありません。

再び野球の例になりますが、バッティングセンターで練習している人が本番の試合でバッターボックスに立つと、全く違う感覚に戸惑うことでしょう。

しかし、そうはいっても練習なしで最初からバッターボックスに立った方が、より高い打率になるということには決してなりません。

仮にあったとすれば、それは「ビギナーズラック」というもので、長続きしないでしょう。

デモトレードに慣れてリアルトレードに移ると、「自分のお金を賭けている」という事実から、デモとは比べ物にならない緊張感が生まれます。

そうすると、途端に損失を恐れる心理が働き、トレードに焦りや迷いが生じます。

デモでいくら分析しても、メンタル面が揺らいでしまうと判断力が弱くなり、自分らしいトレードができなくなってしまいます。

ではどうすればいいでしょうか。

私はまず、実際にお金を入金したらしばらくトレードをしないでおいて、自分のお金が入金されているという事実に慣れることから始めました。

最初は人質をとられているような感覚になり、不安な気持ちになります。

しかしこの状態で数日置いておくことで、次第に自分のお金が入金されている状態が普通の感覚になってきます。

平常心が持てるようになったら、まだトレードを開始しないで、チャートの画面を見ながら「エアトレード」をしてみるのです。

エアトレードとは、チャートを見ながら頭の中だけでトレードをすることで、デモトレードの一種ともいえます。

実際に取引の操作はしないで、「ここで買いを入れる」「ここで損切りする」など、値動きを見ながら売買・決済のシミュレーションをします。

デモトレードでは仮想の資金を使って実際の取引操作をしますが、エアトレードは実際の資金を入れた状態で仮想のトレードをするのです。

これによって、実際の資金を使っていることに慣れた上で、デモで培った分析が通じるかどうかの検証ができます。

このエアトレードでもデモトレードと同じように、出来れば綿密に記録を取っておくようにしましょう。

バッティングセンターである程度打てるようになっても、実際のバッターボックスに立つと今までの機械相手の雰囲気と全く違い、平常心を失ってしまいます。

しかし何度かピッチャーの投球を受けてみて、本物の投球を受ける感覚に慣れてくると、そこで初めてバッティングセンターで培ってきた成功感覚が活きてきます。

同様に、まずは資金を入れて本物の為替相場(バッターボックス)に立ってみるのです。

そしていきなりトレード(バットを振る)のではなく、何度かエアトレードをする(投球を受ける)ことで、次第に為替相場に対して物怖じしなくなります。

・小さくゆっくり始める

実際のお金を入金した状態でエアトレードをしてみたら、次はいよいよリアルトレードをしてみます。
といっても、やることは今までのデモトレードやエアトレードの延長ですので、それほど変わりはありません。

注意してほしいのは、あくまで平常心で今までのチャート分析を応用するということです。

自分の分析・予測が正しければ自然と稼げるようになるので、「稼ごう」という思いではなく、淡々と今までのトレード手法を試すのです。

稼ごうという感情が出てしまうと、冷静にやっていたチャート分析に欲が邪魔をして、途端にトレードの調子が狂ってしまいます。

そういう意味では、あまり稼ぐことに興味がない人の方が、成功しやすい世界ともいえます。

稼ごうと思う人は、いったん予測が外れて損失が出ると、今度はそれを取り戻そうとして、またすぐに取引をしたくなります。

FXにおいて買い、もしくは売りの注文を入れることを「ポジションをとる」といいますが、損失を取り戻そうと何度も買いや売りを頻繁に入れることを「ポジポジ病」などと表現します。

どんなにデモトレードで相場を分析・研究しても、本番で欲が出てポジポジ病に陥ってしまったらなんの意味もありません。

ポジポジ病は野球で例えると、ピッチャーの投げる球をなんでもかんでも振ってしまうのと同じです。

「下手な鉄砲数打ちゃ当たる」の作戦では、良い結果は望めません。

そのため最初は、損失を出しても気にならない程度の少額で取引をすることをおすすめします。

そして利益を出しても損失を出しても一喜一憂しないことです。

大切なのは稼げたかどうかではなく、自分のチャート分析の正確さだからです。

もし損失が続くようであれば一度リアルトレードをやめて、またエアトレードやデモトレードで手法を検証し直せばいいだけです。

最初はとにかく少額から、ゆっくりと始めるようにしましょう。

・ルールを決めて取引する

FXにおいてルールを厳守することはとても大切です。

デモトレードで自分のトレード手法を見つけたら、その手法をルール化して、絶対に守るようにしましょう。

もしルール通りにやっても思うような結果が出ないのであれば、ルールそのものを検証し直す必要があります。

勝てるトレーダーというのは、勝率の高いルールに従ってトレードしているから勝てるのであって、その都度その都度の場面で「勝てそうだ」という直感でトレードをするのはギャンブルトレードにすぎません。

また感情的な人は、勝ちが続くと調子に乗って無理なトレードをしてしまい、負けが続くと損失を取り戻そうとポジポジ病になってしまいます。

おそらく最初の頃は誰でも感情が入ってしまいますので、自分がどんな場面で感情的なトレードをしてしまったのか、記録をとることが大事です。

FXはギャンブル的なイメージが強いかもしれませんが、成功者はFXを一つのビジネスとして捉えています。

ギャンブル感覚で感情的にトレードをしていると、損失が続いても「勝つまで続ける」ことになり、いずれ資金が底をつくのが関の山です。

まさに「数打ちゃ当たる」の戦法では、すぐに弾丸がなくなってしまうのです。

ビジネスとして取り組む人は、その姿勢そのものが一つのリスク回避になります。

ビジネスにおいては、日々の取引や業務内容を記録したり統計を取ったりして、経営方針を決めます。

それと同じでFXも自分の取引をしっかりと記録して、時には検証を繰り返してトレード手法を改良していく努力が必要になります。

そうした検証サイクルを繰り返すことで、トレード手法の勝率が高くなり、損失が少なくなっていくのです。

・バイナリーオプションと組み合わせる

リスク回避の特殊な手法として、バイナリーオプションと組み合わせてトレードを行うというやり方もあります。

ただしこのやり方はリスクを回避しやすい一方で、利益もそれほど期待できないので、ローリスク・ローリターンの方法です。

バイナリーオプションとはオプション取引の一種で、FXよりも単純明快なルールの取引です。

FXのように、為替相場で通貨の価格が上昇するか下落するかを予測するのですが、FXとの違いは、**利益も損失も一定**であるということです。

たとえば、現在の時刻から3分後や5分後を予測して、価格が上がると予測すれば「上昇」を、価格が下がると予測すれば「下落」を選択して、掛け金を入金します。

そして取引時間終了後に予測が当たれば入金額の2倍の利益、予測が外れれば掛け金は証券会社の利益となるため自分の利益は0円という取引です。

この時、たとえば現在「1ドル=100円」だとして、5分後に価格が上昇すると予測して1万円を入金したとします。

その場合5分後に1ドル=110円であろうが101円であろうが、とにかく100円よりも上昇していれば2万円の利益になります(実際は利益が出ても手数料が引かれるため約1.8倍となります)。

逆にドルの価格が下落しても、自分が入金した額以上の損失はありません。

ドルが98円になろうが、あるいは90円を下回るほどの大暴落があろうが、自分が入金した1万円がなくなるだけです。

このようにバイナリーオプションでは、利益額と損失額があらかじめ決まっているので、FXより安全な取引といわれています。

このバイナリーオプションとFXを組み合わせることで、損失のリスクを抑えることができます。

たとえばFXにおいて、ある通貨が上昇すると予測して買いのポジションを入れるとします。

そして同じタイミングで、バイナリーオプションでは下落のポジションを入れるのです。

もし予測通りに価格が上昇すれば、バイナリーオプションでは予測が外れるので利益0ですが、FXではそのままポジションを保有して、バイナリーオプションで損失した額より高くなった段階で決済をするのです。

逆に価格が下がればFXでは早めに損切りして、バイナリーオプションの方で利益を得ることができます。

このような手法を「両建て」といいますが、上手に駆使すれば利益は少ないものの損失をカバーすることには役立ちます。

ただしこのやり方には注意が必要です。

バイナリーオプションでは利益が入金額の約1.8倍なので、仮にバイナリーオプションで利益が出たとしても、FXの損失額がそれを上回ってしまうと意味がありません。

利益も損失も一定であるというのはバイナリーオプション特有のメリットである反面、両建てで使う場合は入金額をよく計算する必要があります。

バイナリーオプションについて詳しく知りたい方は以下をご参考ください。
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楽天証券のバイナリーオプションを検証してみた



まとめ

FXはドルやユーロ、ポンドなど、世界各国の通貨と日本円との取引であり、世界情勢の動向とも連動しています。

通常のチャート分析を「テクニカル分析」といい、世界情勢から為替を分析することを「ファンダメンタルズ分析」と呼びます。

基本的にFXはテクニカル分析だけで十分成功できますが、国際情勢が騒がしくなればファンダメンタルズ分析も必要になるでしょう。

特に各国の要人の発言や戦争の発生などがあると、為替相場は大きく動き、普段は通用していたテクニカル分析が役に立たなくなることもあります。

私がFXに興味を持ったのは、もともと世界情勢や金融情勢について関心があったことがきっかけでした。

チャートを眺めていると、「世界中の投資家たちの心理が、このチャートの中に現れているのだな」という不思議な感覚を覚えます。

世界情勢を分析しながら通貨の取引をするというのは、私にとっては何とも言えない感慨深さがありました。

そういう意味では、稼ぐことよりも取引そのものの楽しさがあったといえます。

実際FXの投資家たちが日夜通貨の売買をすることによって、世界各国の通貨に値動きが生まれ、世界経済が動いているという一面があります。

たとえわずかな取引額でも、自分が為替相場に参入することで世界経済に関与していると思うと、何だか世界を相手にしている感じがしないでしょうか。

ぜひFXを体験してみて、世界経済への参入者となりましょう。

最後に

最後までご覧頂きありがとうございました。

本書は、副業としてこれからFXをやってみたいと考え始めた初心者に対して、FXとはどのようなものなのかについてのイメージが少しでも分かるように知識の導入編として執筆しています。

もちろん、これから始めていくにあたり、知識内容をレベルアップして頂く必要がございます。

FXについて、ただ「稼げそう」というイメージだけで、始めてしまうのは、せっかく苦労して貯めた財産を貢いでいるのと同じです。

FXの全体像を把握して、デモトレードなどで、練習した後で、少しずつ実践に移っていくのが大切だと考えています。

他の書籍やネット情報では、「お金を投入して実践してみないと身に付きません。」などありますが、投入して無くなってしまえば意味がないのです。

今回は、知識の導入編でしたが、当然のことながら、書ききれなかった内容は、まだまだございます。

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